この記事では「エクセルのSUMIF関数で複数条件(OR・AND)で処理する方法」について確認していきます。
この処理としては、SUMIF関数に加えて
・AND関数や
・OR関数を組み合わせて使用する
といいです。
サンプルを見ながら詳細を確認しましょう。
エクセルのSUMIF関数で複数条件(AND)で処理する方法
「サンプルデータ」の中にはアパレル商品の売上表があります。
今回は「ニットのMサイズ」の売上を計算してみましょう。
具体的には、”ニット” かつ ”M”であるので2つの条件(AND条件)になります。
SUMIF関数では複数の条件を扱うことができないので、これを「検索条件」としたい場合には判別する欄(列)を設け2つの検索条件をひとつにまとめます。
AND関数を使います。
AND関数では設定したすべての条件(論理式)を満たしているなら、「TRUE」、満たしていないなら「FALSE」という値を返してくれます。
AND関数の構文は、
です。
この関数を使った場合に表示される値は、TRUEかFALSEです。
TRUE … 真実、正しいの意味 EXCELでは条件(論理式)を満たしているという意味です。
FALSE … 間違いの意味 EXCELでは条件(論理式)を満たしていないと言う意味です。
ここでは、
と処理します。
返ってくる値が
TRUEの場合 はい ”ニット”で ”M”サイズですという意味になります。
FALSEの場合 いいえ ”ニット”ではありません。”M”サイズではありません。または ”ニット”でも”M”サイズでもありません。
となり、
H列の判別欄に”ニット”の”M”の商品であるならば、「TRUE」となるわけです。
セルH5番地にAND関数を入力します。
5行目は”ニット”でも”M”でもないので、セルH5番地には「FALSE」の値が表示されます。
6行目以降も数式は同じですので、セルH5番地の数式をコピーします。
オートフィル機能を使ってドラッグでH5を表の下までコピーします。
判別結果は”ニット”の”M”があるデータには「TRUE」、それ以外には「FALSE」の値が表示されました。
続いて、このH列の判別結果(TRUE)をSUMIF関数の「検索条件」にします。
今回は、=SUMIF(H5:H25,TRUE,F5:F25)と入れるといいです。
“ニット”の”M” (判別結果がTRUE)のデータの売上高を合計します
判別欄を作ることにより複数条件(AND)を1つの検索条件として、SUMIF関数でもの合計値を求めることができます。
SUMIF関数で複数条件(OR)で処理する方法【範囲が複数列など】
続いて、SUMIF関数にてOR条件(または)で合計を出す方法を見ていきます。
今回のサンプルでは、”ニット”または”M”サイズという2つの条件(OR条件)の売り上げをチェックしていきましょう。
SUMIF関数で複数条件(OR条件)の合計値を出すには、OR関数を使って判別欄を設け、それをSUMIF関数の検索条件とします。
OR関数は条件のどれかひとつを満たしているかどうかを判定します
設定した条件(論理式)のどれかひとつを満たしているなら、「TRUE」、ひとつも満たしていないなら「FALSE」という値を返してくれます。
OR関数の構文
この関数を使った場合に表示される値は、TRUEかFALSEです。
返ってくる値が
TRUEの場合 ”ニット” または”M”サイズです。
FALSEの場合 ”ニット”でも”M”サイズでもありません。
となります。
OR関数を使ってH列の判別欄に”ニット”または”M”の商品であるならば、「TRUE」と表示させましょう。
セルH5番地にOR関数を入力します。
=OR(B5=”ニット”,C5=”M”)
5行目は”ニット”でも”M”でもないので、セルH5番地には「FALSE」の値が表示されます
6行目以降も数式は同じですので、セルH5番地の数式をコピーします。
判別結果は”ニット”のデータか”M”があるデータには「TRUE」、それ以外には「FALSE」の値が表示されました。
このH列の判別結果(OR条件)をSUMIF関数の「検索条件」にします。
=SUMIF(H5:H25,TRUE,F5:F25)
“ニット”または”M” (判別結果がTRUE)のデータの売上高が表示されました。
まとめ エクセルのSUMIF関数でOR・AND(複数条件)で処理する方法【範囲が複数列など】
今回はSUMIF関数を使った複数条件で処理する方法をご紹介しました。
SUMIF関数の検索条件はひとつですが、AND関数やOR関数を使って複数条件でも合計値を求めることができます。
ANDやOR関数の論理式は、例として2つあげましたが、3つ以上255個まで設定できます。
また今回のように、判別欄を設けず、ひとつの式の中で複数条件を設定できるSUMIFS関数もあります。
EXCELでは目的のデータを得るために関数や式、たくさんの方法が用意されています。目的にあわせていろいろと試してみて下さい。