この記事ではFACT関数の意味や使い方、読み方について解説していきます。
エクセルでのFACT関数は
「階乗を計算する」
ために使われる、とてもシンプルな関数です。
今回は以下に焦点を当てて、お話しします。
・FACT関数の意味や読み方
・FACT関数の構成と引数
・FACT関数の実際の使用例
それでは早速、サンプルデータを用いて順番に見ていきましょう!
エクセルでのFACT関数の意味や読み方
それでは以下で「エクセルでのFACT関数の意味や読み方」を確認していきます。
結論から言うと、上述のように、
「FACT関数は階乗の計算を行う」
時に使用されます。
階乗とは、5!=5×4×3×2×1=120というように、数値に!(エクスクラメーションマーク)を付けることで、その数値よりも小さい数を全て掛け合わせる、という意味があります。
また「FACT」というのは、英語で階乗を意味する「Factorial」に由来し、「ファクト」と読むのが一般的です。
エクセルでのFACT関数の構成や引数
ここではFACT関数の具体的な使い方を見ていきます。
FACT関数の構成
FACT関数は
「=FACT(数値)」 ※直接入力
または
「=FACT(セル参照)」
と入力して使用します。
セル参照とは、「A1」や「C5」のようにセル番号を直接指定する方法です。こちらは後ほど解説します。
数値またはセルに入っている値を引数として、階乗した値を返します。
FACT関数の引数の意味
FACT関数の引数の意味を簡単に言うと、
「数値:言葉の通り、具体的な数字」
のことになります。
ただし、FACT関数使用時には以下の点には注意が必要です。
*整数以外の値を引数として指定すると、小数点以下が切り捨てられ、1と返されます。
*-5ようにマイナスの値を引数に入れてしまうとエラーが出てしまいます。
*171以上の値を引数に指定するとエラーが出てしまいます。
FACT関数の使い方の実例
それでは具体例を交えてFACT関数の使用方法を解説します。
基本的な使い方を
- セル参照で引数を指定する場合
- 数値を直接引数に指定する場合
の2点に分けてお伝えします。
まずは引数にセル参照を指定した場合の使い方を見ていきましょう。
セル参照を行う場合
下記のサンプルデータを用いて、C列に取得した階乗の計算結果を表示しましょう。
まずは5の階乗を求めてみます。下記のように、セルC3に「=FACT(B3)」と入れると引数にセルB3の値である、5が代入されます。
その結果、以下のように5の階乗(5×4×3×2×1)の答えである120がセルC3に入ります。
なお、一括処理したい場合は、オートフィル(FACT関数にて計算されたセルの右下にカーソルを合わせると出る十字)をドラッグ&ドロップにて対応するといいです。
数値を直接代入する場合
次に数値を直接引数に指定するケースの対応もご紹介します。
先ほどと使用しているサンプル数値は一緒です。ここでも5の階乗について考えてみます。
セルC3に「=FACT(5)」と入れました。先ほどはセルB3と引数を指定して、5が代入されたのに対して、今回セル指定はせず、直接5と代入しました。
もちろん同じ値を入れているので、結果は同じです。
ここまで聞くと、「セル参照と直接数値を引数に指定するのはどちらがいいの?」といった疑問が浮かんできますよね。結論から言えば、「状況による」というのが回答ですが、基本的には「セル参照」で指定した方が無難ではあります。
なぜなら、数百、数千と膨大なデータを用いて階乗の値を算出する場合にはセル参照でオートフィルを行った方が圧倒的に楽だからです。それが数値の場合だといちいち手入力しなければなりません。面倒ですよね。
*オートフィル:セルの端をドラッグすることで、セルの中身を連続入力してくれる自動化の機能のこと。例えば2月と入力したセルを下にドラッグすると3月、4月と自動的に入力されます。
FACT関数使用時の注意点
上述したように、整数以外、マイナス、171以上の値は代入に注意が必要です。
これらの値を代入したケースも見てみましょう。
整数以外の値
→引数にB4(0.1)を指定してみます。
→すると…以下のように小数点以下が切り捨てられ、「1」と代入されます。
マイナスの値
→引数にB5(-4)を指定してみます。
→すると…以下のようにエラーが出てきてしまいます。
171以上の値
→引数にB6(171)を指定してみます。
→すると…以下のようにエラーが出てきてしまいます。
まとめ エクセルでのFACT関数の使い方や意味
この記事ではエクセルでの「FACT関数の使い方や意味」について解説しました。
決して使う機会は多くはないかもしれませんが、階乗を求める機会があった時には便利な関数です。
シンプルな関数ですので、是非この機会に覚え、今後に役立てていきましょう。