化学が得意になるにはまず特定の物質の基礎的な情報を理解しておく必要があります。
中でも代表的な化学物質として「窒素」がありますが「意外と覚えにくい物質」といえるでしょう。
ここでは、この窒素に着目して「窒素の化学式・分子式(元素記号)はN2か?窒素イオンのイオン式は?窒素の燃焼の反応式は?燃焼しないのか?」などについて解説していきますので、参考にしてみてください。
窒素の化学式・分子式(元素記号)はN2か?
それではまず、窒素の化学式・分子式(元素記号)について確認していきましょう。
結論からいいますと窒素の化学式(分子式)は「N2」と表現されます。
窒素は英語表記でnitrogenであり、この頭文字Nが、この窒素の元素記号と覚えておくといいです。また常温常圧(一般的に生活している範囲)では、窒素は二原子分子で存在するために、Nではなく「N2」と記載します。
一方で炭素のように、常温常圧下にて二原子分子ではないために「C」という組成式で表記する物質もあることも覚えておきましょう。
また、窒素の重要な性質の原子番号や原子量や質量数などは別途こちらで解説していますので、併せて確認してみてくださいね。
窒素のイオン式は?イオンにならないのか【窒素イオン】
今度は窒素のイオン式(窒素イオンの化学式)についても見ていきましょう。
結論からいいますと、窒素は常温常圧下(というか現在のところの自然界では)イオンにならず存在しません。
人工的にプラズマをかけることで、窒化物イオン(N3-)などにもなりますが、高校や中学化学の範囲外のため、今はスルーでOKですね。
窒素の燃焼の化学反応式は?燃焼しないのか?
なお、窒素が燃焼するのか?しないのか?について議論となることも多く、ここで確認します。
答えを先にいいますと、常温常圧下(一般的に生活するレベルの範囲)では窒素は燃焼しません。これは窒素分子では原子が3重の共有結合にて結びついているためです。
1000度以上レベルの高温ともなると、燃焼(というか酸化)されますが、基本的には不活性という理解でOKです。
ただ、最近問題になっている排気ガスなどのNOx(窒素酸化物)の生成、つまり窒素の酸化反応式としては以下になります。
O + N2 → NO + N
N + O2 → NO + O
N + OH → NO + H
の複合反応。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/taiki1978/29/1/29_1_A1/_pdfより引用
まとめ 窒素イオンのイオン式は?窒素の燃焼の化学反応式は?
ここでは、窒素の化学式(元素記号)は?窒素イオンのイオン式は?窒素の燃焼の化学反応式は?について解説しました。
窒素の化学式、イオン式などは覚えにくいため、この機会に理解しておくといいです。
窒素を始めとしたさまざまな物質の知識を身に着け、もっと化学を楽しんでいきましょう。