日常生活において、よく単位の変換を行う場面があるでしょう。
ただ、単位の中にはとても似たような言葉の単位があり、その代表としてモル(mol)とモーラー(M)というものがありますが、これらの違いについて理解していますか。
ここでは、mol(モル)とml(ミリリットル)の単位換算(変換)方法や違いについて解説していきます。
モル(mol)とモーラー(M)の変換方法と違い
まず、モル(mol)とは物質量の単位を表しています。
1molの分子(や原子)とは、その分子がアボガドロ数個分(6.02×10^23個分)存在している状態を意味します。
一方で、モーラーとは大文字のMで表記し、1Lあたりのモル数(mol/L)といった濃度を表す単位といえます。
つまり、モル(mol)とモーラー(mol/L)は別物なのです。呼び方が似ていることや両方ともモル(mol)が関係する単位であるため、混同しがちなので十分に気を付けるといいです。
そして、モルからモーラーに変換するには、あるモル数が存在しているリットル数がわからないとできません。
例えば、ある溶液1Lに3molの物質が溶けているのであれば、1÷3=1/3mol/L(モーラー)に換算できるといえます。
逆に、モーラー(mol/L)からモル(mol)に換算するためには、1Lあたりのmol数にその体積(容積)をかけることで対応できるわけです。
M(モーラー)とmol(モル)の変換を行ってみよう【計算問題】
それではモーラーとモルの単位換算に慣れるために、計算問題を解いていきましょう。
例題1
ある溶液2L中には0.5molの物質が存在するといえます。
解答1
上の定義式に従って求めていきます。
0.5 ÷ 2 = 0.25 mol/L(M)と換算できるのです。
今度は逆にモーラーからモルへの換算を行っていきます。
例題2
ある溶液の濃度は0.8M(mol/L)であり、この溶液は5L存在します。この溶液に溶けているモル数(物質量)はいくらになるでしょうか。
解答2
こちらでも変換の考えを元に計算していきます。
0.8 × 5 = 4molと求める事ができました。
まとめ モル(mol)とモーラー(M)の意味・読み方【単位の計算】
ここでは「1モル(mol)はモーラー(M)か」「1Mは何molか」といったM(mol/L)とmolの換算方法について確認しました。
実は、molは物質量の単位、M(mol/L)は濃度の単位を表すため直接変換することはできません。ただ、このとき物質量が存在している部分の体積Lを使用することで、間接的に換算することはできるのです。
具体的には、Amol ÷ BL =Cmol/L(M)、Dmol/L × EL = Fmolのように単位変換できることを覚えておくといいです。
きちんとmol(モル)とM(モーラー)の単位換算に慣れ、業務に役立てていきましょう。