この記事では「エクセルにて前年比を計算する方法」について、解説していきます。
前年との比較ですが、今回は下記の条件または状況で考えてみます。
・パーセントで計算
・増減を計算
・前年のデータが存在しない
それではサンプルデータを用いて詳細を順番に解説していきます。
エクセルでの前年比の求め方【パーセントや割合(比率):通常時】
下記サンプルデータに基づき、前年比(パーセント)を求める手法を説明します。
「前年比」列に「=B4/C4」と入力します。
数式について詳しく解説します。
(2021年の実績) ÷ (2020年の実績)を求め、1より大きい場合は前年比増、小さい場合は前年比減を意味します。
「ENTER」キーを押すと、計算されます。後は、オートフィル機能(計算したセルの右下にカーソルを合わせると出てくる十字をドラッグ&ドロップ)にて一括で前年比を求めるといいです。
パーセンテージ表示の前年比の計算方法
次にパーセンテージ表示に変更します。
「前年比」列を選択した状態で右クリックし、コンテキストメニュー「セルの書式設定」をクリックします(ショートカットのCrrl + 1を使用してもOK)。
ダイアログが開くので、分類で「数値」を選択します。
「小数点以下の桁数」については任意ですが、ここでは0とします。
「OK」ボタンを押すとパーセンテージ表示へと変更されます。
エクセルでの前年比のマイナスの計算式や処理方法【マイナスからマイナス:マイナスからプラスの場合】
下記サンプルデータに基づき、意外とややこしい計算である前年比(±)を求める手法の詳細を説明します。
マイナスの値を取りうるため、パーセンテージより増減比での計算が適しています。
「前年比」列に「=B4-C4」と入力します。
(2021年の実績) – (2020年の実績)を求め、0より大きい場合は前年比増、小さい場合は前年比減を意味します。また各々の値の状況により下記6パターンのいずれかに該当します。
「ENTER」キーを押すと計算されます。
前年比のマイナスの強調方法
マイナスであることを強調する方法について解説します。
全データを選択した状態で右クリックし、コンテキストメニュー「セルの書式設定」をクリックします。
ダイアログが開くので、分類で「パーセンテージ」を選択します。
「負の数の表示形式」については任意ですが、ここでは「▲」付きを選択します。
「OK」ボタンを押すとマイナスの値が「▲」付きの表示へと変更されます。
エクセルでの前年比の計算式や処理方法(前年が0の場合)
下記サンプルデータに基づき、前年データが存在しない(0)場合の取り扱い方法を説明します。
この場合、前年比という指標そのものが成立しませんが、他の店舗と同じ数式を用いるとエラーとなります。
同じ数式でかつエラーを回避するには「=IFERROR(B3-C3, “-”)」を用います。
数式について解説します。
IFERROR関数は
=IFERROR (値,エラーの場合の値)
入力します。
エラーとなってしまった時に出力される値をあらかじめ用意しておくのです。
「ENTER」キーを押すと、値が算出されます。
エラーが発生する余地を低減するなら、こちらの書き方がおすすめです。
まとめ エクセルにて前年比を計算する方法
この記事では「エクセルにて前年比を計算する方法」について解説しました。
企業の規模・業界を問わず、前年比較といった手法は広く用いられています。
「なぜ増えた or 減った」をしっかり見極め、マイナス要因を解消し、プラス要因をより強固にすることが長く企業となるかどうかの分岐点となることを知っておくべきといえます。