この記事では、エクセルにて順位の並び替えを自動で行う方法について解説していきます。
これらの処理としては、主に
・RANK.EQ関数とVLOOKUP関数の併用
・RANK.EQ関数とLARGE関数の併用
をすることによって解決することができます。
では、実際のサンプルをみていきましょう。
エクセルにて順位の並び替えを自動で行う方法1【順位表:自動ランキング:売上・成績順位表など】
それでは以下でエクセルにて順位の並び替えを自動で行う方法(売上ランキング表の作成)を確認していきます。
まずは、下記左側のリストの売り上げの順位を求めます。
売上・成績の順位はRANK.EQ関数で求めることができます。
具体的には順位を表示させたいセルに=RANK.EQ(D2,$D$2:$D$17)と入れましょう。
この数式の意味は以下の通りです。
RANK.EQ関数は、
= RANK.EQ関数(数値、参照、順序)
という構成で成り立っています。
「数値」とは順位を調べる数値のことで、今回の場合は、D2セルを指定します。
「参照」とは数値を含むセル範囲の参照なので、今回の場合はD2セルからD17セルを選択し、コピーした時にずれないように絶対参照とします。
「順序」は昇順か降順かを指定できます。「0」と入力すると昇順、「1」と入力すると降順で表示されます。この項目は省略することもでき、省略した場合は、昇順で表示されます。
組み込むと、「=RANK.EQ(D2,$D$2:$D$17)」という計算式になります。
ENTERにて処理確定後に、数式をコピーしましょう。これで順位が表示されました。
さらに、自動で順位表を作成すべく、次に、右側のリストを作成していきましょう。この時、順位は1から順位に番号を振るといいです。
H列、I列にそれぞれVLOOKUP関数を組み込みます。
具体的には
・H2のセルには、「=VLOOKUP(G2,$A$2:$D$17,3,FALSE)
・I2のセルには、「=VLOOKUP(G2,$A$2:$D$17,4,FALSE)」
と入れましょう。
この数式の詳細を確認していきます。
VLOOKUP関数は、
=VLOOKUP(検索値、範囲、行番号、検索方法)
という構成で成り立っています。
「検索値」には範囲の先頭行で検索する値を指定します。今回の場合は、1位に該当する順位の管轄営業所や売上金額を反映させたいので、G2セルを指定します。
「範囲」は目的のデータが含まれる文字列のことです。今回の場合はA2セルからD17セルを選択します。コピーした時にずれないように絶対参照にするのも忘れずに行いましょう。
「列番号」には反映させたい範囲の列番号を指定します。
今回、管轄営業所の場合は3列目、売上金額の場合は4列目を指定します。
「検索方法」は、あいまい検索の場合はTRUE、完全一致検索の場合はFALSEを入力します。
組み込むと、
H2のセルには、「=VLOOKUP(G2,$A$2:$D$17,3,FALSE)
I2のセルには、「=VLOOKUP(G2,$A$2:$D$17,4,FALSE)」
となるわけです。2位以降に数式をコピーし、完了です。
VLOOKUP関数は、範囲指定の中の一番左列にある必要がある為、検索値はA列に挿入するのがポイントです。
例えば、売上金額の右側に計算式を入れてしまうと、VLOOKUP関数で範囲指定をする際にエラーが出てしまいますので注意が必要です。
これで売上金額等に変更があっても自動で順位を変更して、常に正しい順位表を表示させることができます。
エクセルにて順位表を自動で作る方法2【自動ランキング:売上・成績順位表など】
上記ではVLOOKUP関数で順位表を自動で作成しましたが、金額のみのランキングを自動で作成したい場合は、LARGE関数を使用して作成することもできます。
この時、RANK.EQ関数で各数値の順位を算出するところまでは同じのため、上をご確認ください。
今回は上位5位までの順位表を作成すべくLARGE関数を使用していきます。
順位を表示させるセルに=LARGE($D$2:$D$17,G2)と入れるといいです。
LARGE関数は、
=LARGE(配列、順位)
という構成で成り立っています。
「配列」とは、対象となるデータが入力されている範囲のことなので、今回の場合はD4セルからD17セルを選択します。
この際、絶対参照とするのも忘れずに行いましょう。
「順位」とは、何番目に大きい数値なのかという意味なので、G2セルを選択します。
組み込むと、「=LARGE($D$2:$D$17,G2)」という計算式になります。
これでD4セルからD17セルの中で、G2(1)番目に大きい数値が返されました。
あとは数式をコピーすれば完了です。
これにて売上ランキング(自動での順位表)が作成されました。
後で売上金額が変更になった場合でも、自動で順位表(成績ランキング)を表示させることができます。
まとめ
この記事では、エクセルにて順位の並び替えを自動で行う方法について解説しました。
いろいろな関数を併用することで業務の幅も広がり、今までよりも格段に速く処理することができるようになります。
どんどん業務効率化を図っていきましょう。