この記事では「エクセルにてマクロを無効化する方法と解除する方法」について、解説していきます。
マクロを知っていれば、エクセルで行っている作業はかなり大きく効率化します。
しかし一方で、マクロはセキュリティリスクとみなされることも多く、2015年あたりから世界規模で度々被害が報告されているようです。
まさに「諸刃の剣」であり、マクロを必要としない場面では無効にしたいといった思いも理解できます。
このような背景よりここでは「マクロを無効化」に着目し「マクロを無効化する方法と解除する方法」について解説していきます。
具体的には、下記に焦点を当ててお話させていただきます。
・マクロの有効・無効を管理している画面は?
・マクロの有効・無効はどうすれば設定できる?
それでは、順番に説明していきます。
エクセルにてマクロを無効化する方法と解除する方法【無効にしたい】
まずはマクロを無効化する方法について確認していきます。
リボンより「ファイル」をクリックし、切り替わった画面の左下にある「オプション」をクリックします。
「Excelのオプション」ダイアログが開くので、左枠で「トラストセンター」を選択します。
続いて右枠で「トラストセンターの設定」ボタンをクリックします。
さらに「トラストセンター」ダイアログが開くので、左枠で「マクロの設定」を選択します。
続いて、右枠に表示された4つのラジオボタンで「警告せずにVBAマクロを無効にする」を選択します。
OKボタンを押すと、「トラストセンター」ダイアログが閉じられます。
「Excelのオプション」ダイアログが引き続き表示されていますが、もう何もすることはないのでキャンセルボタンをクリックして閉じます。
一度すべてのブックを閉じ、Excelを終了させます。
「マクロを無効にする」設定はExcelを再起動させないと適用されない旨、ご注意ください。
マクロが実行されないことを確かめるための準備をします。
リボン「ファイル」→「名前を付けて保存」を実行し、ファイルの種類を「Excelマクロ有効ブック」にして保存します。
Alt+F11の同時押しにより、VBEエディタを開くことができます。
左側に出ているツリーの最上位を右クリックし、コンテキストメニューより「挿入」→「標準モジュール」を実行します。
エディタ内に次のように入力します。
Sub Test()
MsgBox "実行されました"
End Sub
VBEエディタを閉じ、シートをアクティブにします。
リボンの「表示」→「マクロ」→「マクロの表示」とクリックします。
「マクロ」ダイアログにて上記で作成した「Test」を選択します。
「実行」ボタンを押し、下記メッセージが表示されたらマクロが無効となっていることがわかります。
エクセルにてマクロを無効化を解除する方法【勝手に無効になるのを解消】
前述の「トラストセンター」ダイアログにおいて「警告してVBAマクロを無効にする」が適用されている場合、マクロ有効ブックを開いた際はこのような警告が表示されます。
この状態で、マクロを実行しても前述の例と同じく、実行できない旨を告げるメッセージが表示されてしまいます。
このような場合は、一度ブックを閉じ、再度開きます。
再び警告が表示されますが、そこで「コンテンツの有効化」ボタンをクリックします。
再度「マクロ」ダイアログにて「Test」を選択し実行ボタンを押すと、マクロが実行されます。
常にマクロを有効にしたいのであれば、「トラストセンター」ダイアログのマクロの設定を「VBAマクロを有効にする」を選択しておきましょう。
まとめ エクセルにてマクロを無効化する方法と解除する方法
この記事では「エクセルにてマクロを無効化する方法と解除する方法」について解説しました。
冒頭で述べた通り、便利さと危険は表裏一体です。
マクロに関する管理がどこまでされているかは職場により格差があるとみられますが、
「○○部は△△業務においてマクロを必要とするので有効化、その他の部署は特にマクロを使用する場面がないので無効化とする」
といった厳格な管理ができることがセキュリティ上は望ましいといえるでしょう。