この記事では、「エクセルにて下位~パーセントの抽出をする方法【下位~%:閾値として判定】」「下位~パーセントの平均を計算する方法」について解説していきます。
これらの処理としては、主に
・PERCENTRANK関数とGESTEP関数
・AVERAGEIFS関数
を使うと効率良く算出することができます。
では、実際のサンプルをみていきましょう。
エクセルにて下位~パーセントの抽出をする方法【下位~%:閾値として判定】
それでは、以下でエクセルにて下位~パーセント(~%)の抽出・表示を行う方法について確認していきます。
まずはランキングに対するパーセンテージを表示させます。
このデータのAからJのランキングのパーセンテージを表示させるには、PERCENTRANK関数を使用します。
具体的には、順位のパーセントと表示させたいセルに、=PERCENTRANK($C$2:$C$11,C2,2)と入れるといいです。
この数式の詳細について確認していきます。
このPERCENTRANK関数は、
=PERCENTRANK(配列、X、有効桁数)
という構成で成り立っています。
「配列」とは、相対的な順位を決定する数値データの含まれる範囲なので、今回の場合はC2セルからC11セルを指定します。
計算式をコピーしたときに数値がずれない様に絶対参照とするのを忘れずに行いましょう。絶対参照はF4キーで設定することができます。
「X」とは、相対的な順位を調べる値のことで、今回の場合はC2セルを指定します。
「有効桁数」とは、結果として返される小数点以下の桁数なので、今回の場合は2と指定します。
組み込むと、上述の「=PERCENTRANK($C$2:$C$11,C2,2)」という数式になります。
ENTERにて処理を確定させます。
これでD2セルにC2セルの数値に対応するランクのパーセンテージがでました。
あとは、数式のコピー&ペースト、もしくはドラッグ&ドロップして計算式を反映させます。
このままだと見にくいので、右クリック、セルの書式設定からパーセント表示にします。
OKとします。
ここから下位30%を閾値として判定します。
閾値を判定するには、GESTEP関数を使用し、以下のように=GESTEP(D2,$D$1)という数式を入れるといいです。
この関数は、
=GESTEP(数値、閾値)
という構成で成り立っています。
「数値」とは、閾値との大小を比較する数値のことで、今回はD2セルを指定します。
「閾値」とは、基準となる数値のことで、今回下位30%を指定したいのでD1セルを指定します。計算式をコピーしたときに数値がずれない様に絶対参照とするのを忘れずに行いましょう。
組み込むと、上述のように「=GESTEP(D2,$D$1)」という数式になるのです。
閾値である30%よりも上位ならば「1」、下位30%ならば「0」と返されます。
これでE2セルにD2セルの閾値に対する判定がでました
あとは、数式のコピー&ペースト、もしくはドラッグ&ドロップして計算式を反映させれば完了です。
これで、下位~パーセントの閾値の判定が完了となります。
後は、フィルター機能にて「判定0」に対応する行のみを抽出させると、下位~パーセントの抽出・表示ができました(今回は下位30パーセント)。
下位~パーセントの平均を計算する方法【下位~%】
上記にて、下位~パーセントと基準(閾値)としたデータを抽出する方法を説明しました。
今度は下位~パーセントの平均を求める方法を解説していきます。
上記のデータをもとにAVERAGEIFS関数を使用するとよく、指定のセルに=AVERAGEIFS(C2:C11,E2:E11,”=0″)と入れましょう。
この関数は、指定条件に合う平均値を返す関数であり、
=AVERAGEIFS(平均対象範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2・・・)
という構成で成り立っています。
「平均対象範囲」とは、平均を求めたい範囲なので、今回の場合はC2セルからC11セルを指定します。
今回の場合はE2セルからE11セルの中の数値が「0」と一致する数値の平均を求めたいので、
「条件範囲1」はE2セルからE11セルを指定し、
「条件1」は”=0”と入力します。
組み込むと、「=AVERAGEIFS(C2:C11,E2:E11,”=0″)」という数式になります。
ENTERにて確定させると、下位30%の売上件数の平均値を求めることができました。
これでは下位~%の平均や抽出の操作が完了です。
まとめ エクセルにて下位~%の平均や抽出・表示を行う方法【閾値判定も】
この記事では、「下位~パーセントの抽出をする方法【下位~%:閾値として判定】」「下位~パーセントの平均を計算する方法」について解説しました。
今回は下位30%を例として挙げましたが、様々なランキングで応用することもできます。
エクセルを使いこなし、ワンランク上のパフォーマンスを発揮して業務効率化を図っていきましょう。