この記事では「エクセルの数式(計算式)・関数内で見かける$(ドルマーク)の意味・使い方・出し方について解説していきます。
この$(ドルマーク)の意味としては「絶対参照(固定しておくこと)」であり、高い頻度で使用するため覚えておくといいです。
実際にサンプルを用いて、このエクセルでの$(ドルマーク)の意味について見ていきましょう。
エクセルでの$の意味【ドルマーク:数式(計算式)にて】
それでは以下でエクセルにおける「$(ドルマーク)」の意味について確認していきます。
上述のよう、エクセルでの$(ドルマーク)の意味は「絶対参照」であり、かみ砕いて説明しますと「固定すること」といえます。
エクセルでは、よく数式をコピー(オートフィル)にて一括計算する場面が多々ありますが、上の絶対参照をしておかないと、参照先がずれて処理したいことができないケースが出てきます。
例えば、以下のようデータ1の列の全データを、割る数2(E3セル)にて割りたいとします。
この時、$(ドルマーク)を付けずに割り算の数式の=B3/E3と入れてみましょう。
ENTERにて計算を確定すると、ここまでは正しい結果が出力されます。
この後数式コピーすべく、オートフィルを適用(以下矢印のよう計算セルの右下に出る十字をドラッグ)します。
すると、以下のようエラーとなってしまいます。
これは数式をコピーする際に、割る数2(E3)セルの参照もずれていることが原因でエラーとなっているわけです。
本来処理したい計算にするため、割る数2(E3)を固定する必要があり、ここで$(ドルマーク)を適用するのですね。
この状態でオートフィルにかけると、データ1のセルのみがずれ、E3セルは固定され、正しい割り算が実行されます。
このように、数式・関数における$(ドルマーク)の意味は「絶対参照、つまり固定すること」と理解しておきましょう。
一方でドルマークがついていない参照方法を「相対参照」と呼びますので、併せて覚えておくといいです。
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なお、単純な数式だけでなく、VLOOKUPなどの関数の中でもこの$(ドルマーク)を見かけるケースがありますよね。
これも上と同様「絶対参照(固定すること)」を意味しています。
ただセル単体だけではなく、範囲に対してこの$(ドルマーク)が適用されているケースが多く、「範囲全体を固定」しているのです。
上述のように関数を含んだ計算式を入力後に、オートフィルにかける場合がほどんどであり、この際に範囲がずれてしまうのを防ぐ(≒正しく計算する)ために、この$を入れているわけですね。
以下がVLOOKUP関数使用時に、範囲を相対参照のままにし「エラー」となってしまっている様子。
以下が、絶対参照($)を用いて範囲を固定し、正しく計算できた結果です。
まとめ エクセルでの$(ドルマーク)の意味は?【計算式や関数にて】
ここでは「エクセルでの$の意味は?【ドルマーク:数式や関数にて】」について解説しました。
エクセルでの「$:絶対参照」などの基礎用語を理解し、日々の業務に活用していきましょう。