この記事では「エクセルにアルファベット順に連続表示する方法(aa以降も)」を解説していきます。
設定方法は以下の2つです。
・ユーザー設定リストを登録しオートフィルする
・SUBSTITUTE関数を使う
それでは実際のサンプルを用いてやり方を見ていきましょう。
エクセルにアルファベット順に連続表示する(aa以降も)方法【ユーザー設定リストでオートフィル】
エクセルにアルファベット順に連続表示する(aa以降も)方法として最初に挙げるのが「ユーザー設定リスト」に”A,B,C~X,Y,Z,AA,AB,AC…”と登録し、オートフィルで表示させる方法です。
「ユーザー設定リスト」とは任意の文字列を単語登録することです。
よく使う単語をオートフィルで表示させることができるので、使いこなすととても便利な機能。
それではやり方を見ていきましょう。
まず、エクセルのオプションから設定していきます。ファイルタブからその他→オプションへ。
オプション画面の項目“詳細設定”をクリック
詳細設定を開いたら下までスクロールし、”全般”の「ユーザー設定リストの編集」をクリックしましょう。
ユーザー設定のリストの一覧が出てきます。 “リストの項目”にアルファベットを入力していきます。
コピペしやすいように入力例を貼り付けておきます。
・大文字
”A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,U,V,W,X,Y,Z,AA,AB,AC,AD,AE,AF,AG,AH,AI,AJ,AK,AL,AM,AN,AO,AP,AQ,AR,AS,AT,AU,AV,AW,AX,AY,AZ”
・小文字
“a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k,l,m,n,o,p,q,r,s,t,u,v,w,x,y,z,aa,ab,ac,ad,ae,af,ag,ah,ai,aj,ak,al,am,an,ao,ap,aq,ar,as,at,au,av,aw,ax,ay,az”
※BA以降が必要な場合は手入力をしていきましょう。
入力ができたら追加ボタンをクリックます。
オプションの設定画面に戻るのでOKをクリックしましょう。
では“A”をセルA1に入力します。
フィルハンドル(黒の十字)を引っ張るとアルファベットが連続して表示されるようになりました。
これで設定完了です。
※注意: “リスト項目”の入力時は大文字・小文字に気を付けましょう。
小文字と大文字を混ぜ、a,B,C,D・・などとユーザー設定リストにて指定したとします。
この場合では、写真のように小文字の“a”を入力しオートフィルすると “B”以降は大文字で表示されます。
これは「ユーザー設定リスト」が入力された文字列の通り表示をする機能だからです。
設定をする際は大文字・小文字に注意が必要ですね。
エクセルにアルファベット順に連続表示する(aa以降も)方法【関数】
ここからはSUBSTITUTE関数を使ってアルファベットの連続表示をする方法をご紹介します。
任意の位置から縦(列)に表示させる場合、
=SUBSTITUTE(ADDRESS(1,ROW(A1),4),1,)
と入力するといいです。
任意の位置から横(行)に表示させる場合、
=SUBSTITUTE(ADDRESS(1,COLUMN(A1),4),1,“”)
と入力しましょう。
※列と行では使用する関数が異なる(COLUMNとROW)ので気を付けましょう。
この数式にて、セル番地“A1”の“1”を空白に置換してアルファベットのみを表示させています。
では関数を一つずつ見ていきましょう。
◆文字列を置換する《SUBSTITUTE関数》
SUBSTITUTE関数は文字列を置換することができ、
SUBSTITUTE(文字列, 検索文字列, 置換文字列, [置換対象])
と使います。
《文字列》には、置き換えたい文字列・セルを選択します。
《検索文字列》には、置き換える前の文字列を選択します。
《置換文字列》には、置き換えたい文字列を選択します。
《置換対象》は省略可で、置き換えたい文字列が複数ある場合に左から何番目かを指定します。
今回は
文字列:セル番地の参照(A1)
検索文字列:1
置換文字列:“” (空白)
としています。
◆セル番地を文字列で表す《ADDRESS関数》
ADDRESS関数はセルの住所、つまりセル番地を文字列で参照することができ、
=ADDRESS(行番号,列番号,参照の型)
と使います。
今回は
A1,B1,C1と参照したいので
=ADDRESS(1,ROW(A1),4)
と入力します。
◆行・列番号を取得する《ROW、COLUMN関数》
ROW関数は指定した行番号を、COLUMN関数は列番号を求めることができます。
各々
=ROW(A1)
=COLUMN(A1)
と使用します。
ROW・COLUMN関数で行・列番号を取得し、ADDRESS関数でセル番地を参照します。
SUBSTITUTE関数でセル番地の“A1”の“A”のみを残すように“1”を空白に置換しているのがこの数式で表されている事です。
「ユーザー設定リスト」の手入力が大変…という方は、このように3つの関数を組み合わせることでより簡単にアルファベットを連続表示することができます。
まとめ エクセルにてアルファベットを連続表示させる方法(aa以降も)方法【ユーザー設定リストでオートフィル:関数】
この記事では、ユーザー設定リストでオートフィル、SUBSTITUTE関数を用いて「アルファベットを連続表示させる(aa以降も)方法」をご紹介しました。
今回使った2つの機能は、業務スピードを高めるために有効です。
ユーザー設定リストは、よく使う単語の登録することで手入力の手間をなくすことができます。
またSUBSTITUTE関数は、2つ以上の条件下で文字列の置換を行う事ができるので、何度も置換をする作業を省くことができます。
これからは手入力せず、効率的にアルファベットの表示をすることで作業効率を高めましょう。