ビジネスの場において、マナーを重視する人はとても多いです。
ビジネスマナーの中でも、とくに使い方が難しいものに「敬語」が挙げられます。
今回は「ご検討いただけますでしょうか・ご検討いただけましたでしょうか・ご検討をお願いできますでしょうか」は正しい敬語なのか?言い換えは?について説明していきます。
ビジネスメールなどの参考にしてみてくださいね。
「ご検討いただけますでしょうか」は正しい敬語?言い換えは?
「ご検討いただけますでしょうか」は正しい敬語か?について見ていきましょう。
「ご検討いただけますでしょうか」は従来の敬語としては正しいとされていないものの、現在では使用して問題ありません。(今では正しいと見なされる場合が多い。)
丁寧語の「ます」と「でしょうか」が重なっており、従来の敬語の考えとしては「二重敬語だ」という指摘があります。
ただし「ます」は「~(す)る」、「でしょうか」は「だろうか」と別の言葉の敬語だという解釈もあり、また二重敬語だとしても世の中に定着している言い方は、使用しても問題ないとされています。
「~いただけますか」とすると二重敬語という指摘はされませんが、丁寧に伝えたい場合は「~いただけますでしょうか」としても問題はありません。
「検討(意味:よく調べて考えること)してもらえるだろうか」という意味で、目上や社外の方にも使える丁寧な聞き方です。
なお「いただきますでしょうか」とするのは日本語として誤りです。
例文
「お忙しい中恐縮ですが、今月中にご検討いただけますでしょうか」
「お手数ですが追加費用について、ご検討いただけますでしょうか」
依頼をする場合は相手の状況に配慮して「恐れ入りますが」や「もしよろしければ」など、クッション言葉を使いましょう。
言い換え
「ご検討いただけませんでしょうか」
「検討してもらえないだろうか」と否定形にすることで、やや謙虚なニュアンスが強まります。
「いただけますでしょうか」と敬語としての丁寧さは変わりませんが、お客様やあまり交流がない方などに、依頼を弱めて言いたい場合に使うと良いです。
「ご検討いただけましたでしょうか」は正しい敬語?言い換えは?
続いて「ご検討いただけましたでしょうか」が正しい敬語か?チェックしていきます。
こちら「ご検討いただけましたでしょうか」も従来の敬語としては正しいとされていないものの、現在では使用して問題ありません(今では正しいと見なされる場合が多い。)
「ご(お)~いただく(け)」は「~してもらう」の謙譲語の型、「ました」は丁寧語「ます」の過去形、「でしょうか」は「だろうか」の丁寧語です。
「検討してもらえただろうか」という過去のことを尋ねる言い方で、目上やお客様にも使うことができます。
なお「ご検討していただけましたでしょうか」は敬語として誤りで失礼に当たるため、誤用に気をつけましょう。
例文
「先日の見積もりの件、ご検討いただけましたでしょうか」
「恐れ入りますが契約のご継続について、ご検討いただけましたでしょうか」
何についての確認なのか相手と齟齬がないよう、状況に応じて内容を添えてください。
言い換え
「ご検討くださいましたでしょうか」
「検討してくれただろうか」という相手が主体的に行う場合の言い方ですが、「いただけましたでしょうか」と使う場面や敬語としての丁寧さも変わりませんので、使いやすいほうを使って大丈夫です。
「ご検討をお願いできますでしょうか」は正しい敬語?言い換えは?
「ご検討をお願いできますでしょうか」も敬語として使用することができます。
「ご検討」は接頭辞「ご」を付けた尊敬語、「お願い」は接頭辞「お」を付けた丁寧語です。
目上や社外の方にはやや丁寧さに欠ける言い方ですので、社内の同じ立場の人までに留めておきましょう。
また「できる」の表記ですが、「~することができる」という動詞として用いているため、この場合はひらがな表記とするのが一般的です。
例文
「お手数ですが来週の参加も、ご検討をお願いできますでしょうか」
「先ほどお伝えしたプランBについても、ご検討をお願いできますでしょうか」
言い換え
「ご検討願えますでしょうか」
敬語としての丁寧さは「~お願いできますでしょうか」と変わりませんので、社内の同じ立場の人までに使います。
まとめ 「ご検討いただけましたでしょうか・ご検討をお願いできますでしょうか」は正しい敬語?言い換えは?【ビジネスメールなど】
ここではビジネスメールなどで使用される、「お目にかかれることを楽しみにしております・お目にかかれて光栄です・お目にかかれるのを楽しみにしております」は正しい敬語?言い換えは?について説明してきました。
敬語は扱いが難しいため、この機会に覚えておくといいです。
様々な敬語を身に着け、ビジネスメール等で活用していきましょう。