Excel

【Excel】エクセルにて散布図の色分け(グループ・条件ごと)する方法【点や線・凡例など】

当サイトでは記事内に広告を含みます。

この記事では、エクセルで作成した散布図の各要素を色分けする方法を解説します。

解説にあたって、以下のサンプルを用意しました。

縦、横それぞれ1~50の数字をランダムに入れ、0または1のグループに分けてあります。

今回はこのグループで色分けができるように設定していきます。

 

エクセルにて散布図の点(プロット)の色分け(グループ・条件ごと)する方法【マーカーをを一括、一部だけなど】

サンプルの表をそのまま散布図にしても、色分けをすることができません。

まずはグループ0とグループ1で表を分ける必要があります。

グループの番号が入力されている列(C列)のいずれかのセルを選択した状態で、「ホーム」タブ→「並べ替えとフィルター」をクリックし、「昇順」を選択します。

表のデータが、グループごとにまとまって表示されました。

C列全体を選択した状態で右クリック→「挿入」をクリックするとC列の左側に、新しい列が挿入されます。

縦のデータ(B列)のうちグループ1の分を範囲選択し、右下の■をクリックした状態でC列まで引っ張ります。

C列にB列のデータがコピーされるので、コピーした分のB列のデータを右クリック→「数式と値のクリア」で削除します。

ここで削除を選択するとセルそのものが削除され、表がずれてしまうことになるので注意してください。

 

これでグループ0の縦データはB列、グループ1の縦データはC列に入力された状態になりました。

便宜上、C列の名前は縦2としています。

「横」「縦」「縦2」のデータを範囲選択し、散布図を作成します。

「挿入」タブにあるグラフ一覧から散布図のアイコンを選択し、左上の「散布図」を選択します。

グループ0とグループ1で、散布図のマーカーが色分けして表示されるようになりました。

グラフタイトルや凡例の名前を見やすく整えます。

凡例の名前はグラフ上では変更できませんが、表の見出し部分を変更すると反映されます。

更にマーカーをアレンジしたい場合は、変更したい系列のマーカーを選択した状態で右クリック→「データ系列の書式設定」を開きます。

一番左のバケツのアイコン(塗りつぶしと線)にある「マーカー」を選択すると、マーカーの設定画面が開き、形や色を変えることができます。

試しに青いマーカーだけを▲に変更してみます。

青いマーカーが一括で▲に変更されました。

また、ダブルクリックでマーカーを1つだけ選択することができます。

この状態でデータ系列の書式設定を行えば、系列に関係なく任意のマーカーだけを変更することもできます。

(下図では、1つだけマーカーを×に設定しています)

 

エクセルにて散布図の線の色分け(グループ・条件ごと)する方法【線の色の変更を一括、一部だけなど】

「挿入タブ」のグラフ一覧にある散布図のうち、赤い枠で囲んだアイコンのいずれかを選択するとマーカーどうしを線でつないだ散布図が作成されます。

それぞれマーカーの有無や直線/曲線の違いがあるため、データに合わせた設定の散布図を選びましょう

線でつながれた散布図が作成されました。

線を変更する際も、マーカーと同様にデータ系列の書式設定から行います。

変更したいグループのマーカーもしくは線をクリックすると選択されるので、右クリック→「データ系列の書式設定」を開きます。

バケツのアイコン(塗りつぶしと線)の中にある「線」を選択し、設定画面を開きます。

今回は青い線を黒い点線に変更してみます。

線が変更されました。

マーカーと同様に一部の線だけを変更することもできますが、その際に注意するポイントがあります。

各マーカーは表の前後にあるマーカーとつながっています。あるマーカーを選択して線を変更すると、表で1つ前の行にあるマーカーとつながっている線が変更されます。

上図の場合、②のマーカーを選択して線を変更すると①→②の線が、③のマーカーを選択して線を変更すると②→③の線が変更されます。①のマーカーを選択して線を変更しても、①には1つ前のデータがないため、グラフ上の変化はありません。

実際に②のマーカーを選択して変更してみました。

このように線の一部を変更したい場合は、対応しているマーカーを選択する必要があります。

 

エクセルにて散布図の凡例(プロットエリア)の色分け(グループ・条件ごと)する方法

グラフのプロットエリアを部分ごとに色分けする方法はありません。

そのため、プロットエリアの設定は使用せず、グラフを使用して色を付けることで、下のようなグラフを作成します。

まず、色付け用の散布図を作るための表を作成します。

下図の赤い枠の部分が追加した表です。

22列目の(5,0)、23列目の(5,50)は赤色のグラフを表示するための座標です。

横軸0~10の範囲を赤色にしたいので、横軸の座標を5に設定→グラフを太くすることで0~10の範囲を色付けします。縦軸はグラフの一番下から上まで(サンプルの場合0~50)を赤色にしたいので、グラフの両端が0と50になるようにします。

同様に横軸10~30の範囲で色付けする緑色は(20,0)(20,50)、30~50の範囲で色付けする青色は(40,0)(40,50)となります。

表を作成したら、グラフに反映します。

グラフエリアを選択すると表にグラフの範囲を示す枠が表示されるので、右下の■を拡張したい分の右下(F27)まで引っ張ります。

グラフ範囲が拡張され、「赤色」「緑色」「青色」の名前のグラフが作成されました。

「赤色」のグラフを選択し、右クリック→「データ系列の書式設定」を開きます。

「使用する軸」を第2軸に設定します。

バケツのアイコン(塗りつぶしと線)を選択し、「色」と「線の先端」を変更します。

今回は赤色で塗りたいので「色」は赤色です。

「線の先端」を初期設定の「丸」にしていると、線を太くしたときに先端が丸くなります。グラフエリアの隅を塗りつぶすことができないため、「四角」に変更しておきましょう。

「幅」を増やしていくと、グラフの横軸5を中心に左右中心に線が太くなっていきます。

0~10の範囲を塗りつぶすように太くします。

十分太くできたら、透明度を上げて元のグラフが見えるようにします。

透明化すると色が薄くなるため、色の設定は濃いもののほうがおすすめです。

マーカーの設定に移動し、「塗りつぶし」「枠線」両方を「線なし」に偏越します。

これでグラフエリアの一部に見かけ上の色を付けることができました。

「系列のオプション」から「緑色」「青色」のグラフを選択し、同様に設定します。

グラフエリアの色塗りができました。

余分な右側の縦軸(第2軸用)、「赤色」「緑色」「青色」の凡例を選択→Back spaceキーで削除します。

これで一通り整えることができましたが、データの各座標の値の上限が50であるのに対し縦軸が60まであるので、余分な部分を削ります。

縦軸を選択した状態で右クリック→「軸の書式設定」を開きます。

「軸のオプション」で最大値を設定できるので、50に変更します。

完成です。

まとめ エクセルにて散布図の色分け(グループ・条件ごと)する方法

この記事では、エクセルで作成した散布図の各要素を色分けする方法を解説します。

散布図のマーカーや線の特定のグループで色分けしたい時は、表を工夫することで系列を分けることができます。

また1つ1つのマーカー、線を個別に変更することもできます。

プロットエリアを色分けしたい場合は、グラフを工夫することで見かけ上の色分けをすることができます。

エクセルの仕組みを理解し、業務に役立てていきましょう。