この記事では、エクセルで入力された電話番号を、ハイフン区切りごとに複数のセルに分割して入力する方法を解説します。また、分割したセルを元に戻す方法も合わせて紹介します。
エクセルで電話番号をハイフン区切りで分割するには、
・セルの「区切り位置」を設定する
・「テキストファイルウィザード」を使用してデータを貼り付ける
といった方法があります。
それぞれの方法について、実際のサンプルを用いて見ていきましょう。
エクセルにて電話番号をハイフン区切りで分割する方法【区切り位置:セルで分ける】
それでは以下でエクセルにて電話番号を例に、ハイフン区切りでセル分割する方法を確認していきます。
まず、分割したいセル(セル内の電話番号にて、ハイフンを含むセル)を範囲選択します。
「データ」タブを開いて「区切り位置」を選択すると、区切り位置設定ウィザードが開きます。
「カンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ」を選択し、「次へ」を押してください。
2ページ目では区切り文字として認識する記号を選択することができます。
今回はデータがハイフンで区切られているため、「その他」にチェックを入れてハイフンを入力します。データのプレビューを見ると、該当セルの数字が3つに分割して表示されています。
今回は設定する必要がありませんが、「連続した区切り文字は1文字として扱う」にチェックを入れると、「1,,2,,3」→「1,2,3」のようにカンマの間に文字がない場合はスキップされます。
チェックを入れない場合は、「1,(空白),2,(空白),3」のように、何も入力されていないカンマの間も1つのセル(空白のセル)として認識されます。
また、CSVファイルなど使用するデータによっては文字列に” ”,‘ ’といった引用符がついていることがあります。「文字列の引用符」を選択することで、自動的にデータから引用符を削除してくれます。
3ページ目は、分割後のセルのデータ形式を設定することができます。データのプレビューから形式を変更したい列を選択し、変更したい表示設定を選んでください。一部不要な列があれば削除することもできます。
今回はひとまず、すべてのセルの表示形式を「G/標準」のままにしてみます。
「完了」をクリックすると右隣の列(図の場合C、D列)に分割して増えた分のセルが追加されますが、よく見てみると、市外局番の先頭の0や6行目のC、D列の0が消えてしまっています。
これは分割したセルのデータ形式を設定する際に「G/標準」を選んだため、先頭の0が省略されてしまった状態です。
先頭の0を表示するためには、各列の設定を「文字列」に変更する必要があります。
区切り位置設定ウィザードに戻り、データのプレビューから各列をクリックして、列のデータ形式を「文字列」に変更します。
「完了」をクリックすると先頭の0も正しく表示されていますが、今度は各セルの左上に緑の三角が表示されています。
これは各セルの表示設定などが入力されている内容に対して適切でないときなどに表示されるエラー通知です。該当セルを範囲選択し、左のマークをクリックしてエラーの内容を見てみましょう。
一番上の「数値が文字列として保存されています」がエラーの内容です。
今回はそのままで良いので、下にある「エラーを無視する」をクリックしましょう。
これで電話番号が正しく分割して表示されるようになりました。あとは罫線を引くなど形式を整えれば完成です。
なお、文字列の先頭に「0」を追加する詳細はこちらでも解説していますので、併せて確認してみてくださいね。
テキストやcsv貼り付け時にハイフン区切りでセル分割する方法【電話番号のペースト】
下図のテキストファイルは、最初に示したサンプルをCSVファイルに変換して、メモ帳で開いたものです。エクセルの状態と比べると、行ごとにカンマで区切った部分が1つ1つのセルと一致していることがわかります。
このようなCSVファイル、テキストファイルの内容をエクセルにコピーする際には、貼り付ける段階で設定を変更することで、最初からセルを分割した状態で貼り付けることができます。
まず貼り付けたいデータをコピーしたら、左側の「貼り付け」の下にある▼をクリックし、「テキストファイルウィザードを使用」を選択します。
テキストファイルウィザードの内容は、区切り位置設定ウィザードとほぼ同じです。
違いとしては、1ページ目に「取り込み開始行」と「元のファイル」という項目があります。
「取り込み開始行」はコピーしたデータを貼り付ける際の開始行数を選択できます。例えばこの数字を3に設定すると、1、2行目を省略し、3行目の「A,2,1,2,1,3」から貼り付けることができます。
「元のファイル」はコピーしたデータの言語を設定します。時折初期設定が別の言語になっていることがあるため、日本語になっているかチェックしてください。
あとは前述した区切り位置の設定と同様です。
コピーしたデータに使用されている区切り文字を選択し、分割後の各セルの表示形式を選択します。
今回の場合は電話番号のハイフンだけでなく、各データを区切っているカンマも区切り文字として選択します。
ハイフンでセルを分割した状態で、データを貼り付けることができました。
あとは区切り位置の設定を使用した時と同じように、各セルのエラーを解除すれば完了です。
エクセルにてハイフン区切りでセル分割しない(分けない)方法【戻す:1つのセルに】
区切り位置の設定やテキストファイルウィザードを使用して分割したセルは、同様の設定で元に戻すことはできません。
そのため、一度分割したセルを再び1つのセルに戻すためには、CONCATENATE関数を使用します。
CONCATENATE関数は複数のセルを結合する数式で、
=CONCATENATE(文字列1,文字列2,[文字列3],….)
の形でセルに入力します。
文字列の部分に、結合したいセルを順番に入力していきます。また、セルの代わりに数値や””で囲んだ文字列を入力することもできます。
図のように=CONCATENATE(B2,”-”,C2,”-“,D2)と入力すると、「“B2の内容”-“C2の内容”-“D2の内容」=「011-234-5678」と表示されます。
このときハイフンに“”記号(ダブルコーテーション)を付けないと、マイナス記号と認識されて計算式になってしまうため、注意が必要です。
あとはE2のセルの右下をクリックしたまま引っ張る(ドラッグ&ドロップする)ことで、各行のB~D列を結合して表示することができます。
まとめ エクセルにてハイフン区切り(電話番号)でセルに分ける・分割しない方法
この記事では、エクセルで入力された電話番号をハイフン区切りでセルに分ける方法、分割したセルを元に戻す方法を開設しました。
エクセルのデータをハイフン区切りで分割するには、「セルの「区切り位置」を設定する」「テキストファイルウィザードを使用してデータを貼り付ける」といった方法があります。
また、分割セルを元に戻すにはCONCATENATE関数を使用すると、簡単にセルどうしを結合することができます。
エクセルの様々な処理を理解し、業務に役立てていきましょう。