この記事では「エクセルにてセルをはみ出して表示させる方法」について、解説していきます。
幅の狭いセルに値が入力された場合、はみ出されて表示される場合と「###」と表示される場合があります。
この違いは入力された値が文字列か数値(日付含む)または関数によって計算された値かによって変わってきますが、それらのことはあまり知られていないようであります。
今回は、下記手法を用いてセルをはみ出して表示させる方法を紹介します。
・「文字列扱い」とする
・書式設定の変更 「選択範囲で中央」を利用する
・関数を利用する
それでは、各手法において順番に説明していきます。
エクセルにてセルをはみ出して表示させる方法1【数字:### ※文字列扱いにする】
それでは以下で文字列扱いとすることで、セルをはみ出して表示させる方法を見ていきます。
下記サンプルデータで解説します。
セルA1及びA2にそれぞれ「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa」「111111111」と入力されています。
この状態で列幅を狭めていくと、数値であるセルA2の方は「###」となってしまいます。
セルA2を選択し、「’ 111111111」と入力します。
ENTERキーを押すと、文字列の「111111111」となり、セルをはみ出して表示されます。
アポストロフィを先頭につけるなどで、文字列に変換するのがポイントですね。
エクセルにてセルをはみ出して表示させる方法2【書式設定】
前項で紹介した方法では数式・関数によって計算された値には適用できません。
このような場合は、書式設定の変更によりセルをはみ出して表示させることができます。
範囲「C1:D1」を選択した状態で右クリックし、コンテキストメニューより「セルの書式設定」を選択します。
「セルの書式設定」ダイアログで「配置」タブを開き、横位置を「選択範囲内で中央」を選択します。
OKボタンを押すと、C,D列の列幅の範囲で中央となる位置に表示されます。
エクセルにてセルをはみ出して表示させる方法3 ※上2つとは違う方法
最後に関数を用いてセルをはみ出して表示させましょう。
出力するセルに「=ASC(A2)」と入力します。
数式について解説します。
ASC関数は、
= ASC(文字列)
と入力します。
ASC関数は全角→半角変換する関数ですが、この時に「文字列」として値を出力します。
このため、本件では文字列の「111111111」を出力していることになり、セルをはみ出して表示することになります。
OKボタンを押すと、セルをはみ出して表示します。
なお、この値を計算に使用した場合、自動的に数値扱いに変わり、正しく計算されるようです。
ただし、ASC関数で変換している以上、
「現在は数値が入力されているが、場合によっては数値以外の値が入る可能性もある」
と考えるのが妥当です。
後々の混乱を避けるため、ASC関数で変換した値を計算に避けた方がいいでしょう。
まとめ エクセルにてセルをはみ出して表示させる方法
この記事では「エクセルにてセルをはみ出して表示させる方法」について解説しました。
入力した値が突然「###」と表示されたら、Excel初心者は
「あれ?」
と思ってしまうでしょう。
しかし、「なぜそうなる? どうすればよいか?」を知っていれば、パニックにならず冷静でいられるのではないでしょうか。