化学が得意になるにはまず特定の物質の基礎的な情報を理解しておく必要があります。
中でも代表的な化学物質として「硫黄」がありますが「意外と覚えにくい物質」といえるでしょう。
ここでは、この硫黄に着目して「硫黄の原子番号・質量数・原子量・陽子数・中性子・価電子数(最外殻電子数)・原子価の数は?」について解説していきますので、参考にしてみてください。
硫黄の原子量・質量数は?
まずは、以下で硫黄の原子量・質量数から確認していきましょう。
結論からいいますと
・硫黄の原子量は約32
・硫黄の質量数はほとんどが32(一部に同位体の34などあり)
です。
原子量は各々の質量数の硫黄に割合をかけたものを足し合わせた数であり、重みづけを考慮した平均値のようなものといえます。
原子量と質量数は硫黄だけでなく、上のような意味の違いがあるので注意して覚えておきましょう。
硫黄の原子番号・陽子数・中性子の数は?
今度は硫黄の原子番号・陽子数・中性子の数についても見ていきます。
結論からいいますと
・硫黄の原子番号は16
・硫黄の陽子数も16
・硫黄の中性子数はほとんどは16(ごく一部で18など)
です。
まず硫黄の原子番号はあくまで定義のため覚えておきましょう。なお、原子番号は陽子数のことを指すと決められているため、硫黄の陽子数はこちらも16で同じとなります。
一方で中性子数とは、中性子数=質量数―陽子数で計算できる数値のため、硫黄には同位体があり各々の質量数が32(一部34など)とあることから、中性子数も16(一部18など)という値をとるのです。
ただ、硫黄はほとんどが質量数32、中性子数16という化学構造になっていると覚えておきましょう。
硫黄の価電子数(最外殻電子数)・原子価は?【結合の手】
それではまず結合に関係する指標である硫黄の価電子数(最外殻電子数)・原子価について解説していきます。
結論からいいますと
・硫黄の価電子数(最外殻電子数)は6
です。
同様に、硫黄の原子価は2となります。
まず硫黄の価電子数(最外殻電子数)とは、硫黄が持つ結合に関係する最外殻の電子の数のことであり、6つ分の電子があることになります。
一方で、原子価とは「結合の手」を意味し、硫黄の場合では不対電子が2か所にある構造となるため(残りは孤立電子対も2か所:電子4つ分)、結合の手も2本となるわけですね。
まとめ 硫黄の質量数・原子量・陽子数・中性子・原子番号は?
ここでは、硫黄の価電子数(最外殻電子数)・原子価・原子番号・質量数・原子量・陽子数・中性子の数は?について解説しました。
硫黄の原子番号・質量数・原子量・陽子数・中性子・価電子数(最外殻電子数)・原子価・の数などは覚えにくいため、この機会に理解しておくといいです。
硫黄を始めとしたさまざまな物質の知識を身に着け、もっと化学を楽しんでいきましょう。