この記事では「(エクセルでの10%増し(上乗せ)や10%引き(オフ)の計算方法」について、解説していきます。
原価に利率を上乗せしたらいくらになるか、値引きしたらいくらになるか→どこまでの値引きであれば原価割れしないか、といったことを計算するのは、商売をしている人からしたら当たり前にできないといけません。
しかし、エクセルでそれらを扱うとなったとき、いったいどうすればよいか、悩んでいるケースが多いのも事実です。
今回は下記3つのパターンにおける○○パーセント増し、△△パーセントオフの計算方法について解説します。
・エクセルでの10パーセント増しの計算方法
・エクセルでの10パーセント引きの計算方法
・エクセルでの10パーセントの計算方法(消費税など)
それでは、各場面において順番に説明していきます。
なお、これから登場する例は全て10パーセントでお話しさせていただきます。
エクセルでの10パーセント増しの計算方法【10%アップ:上乗せ】
それでは以下でエクセルにて10パーセント上乗せする方法(110%にする)について確認していきます。
A列にサンプルデータを用意し、セルB1に「=A1*110%」と入力します。
数式について解説します。
エクセルにおいて、数式に「%」を付けると、自動的に1/100とみなされます。
「=A1*110%」と「=A1*1.1」と同じ意味になります。
ENTERを押すと、目的の10パーセント増しの値が計算されます。
ただし、エクセルの仕様なのか、「%」を含めた数式を使用すると書式設定が自動的に変わってしまうようです。
下記例でも意図する形式で表示されていません。
書式設定が変わってしまっても慌てる必要はありません。
右クリックよりコンテキストメニューを開き、「セルの書式設定」をクリックします。
「セルの書式設定」ダイアログを確認すると、分類が「パーセンテージ」にされていることが分かりますが、これを「数値」に変更します。
「OK」ボタンを押すと、想定している形式で表示されます。
後は、数式をコピーすることで、すべてのデータの10パーセント増しの値が計算されます。
エクセルでの10パーセント引きの計算方法【10%オフ】
今度は10パーセント引き(10%のオフ)の計算について解説します。
セルB1に「=A1*90%」と入力します。
数式についての意味は前例と変わらず、90%=0.9とみなされます。
OKボタンを押すと、10パーセント引きの値が計算されます。
なお、書式が変わってしまった場合にすること及び数式をコピーするといった操作は前例と同様です。
エクセルでの10パーセントの計算方法【消費税など】
前例2つにおいては単純に計算する方法とそれに付随する作業について述べてきましたが、ここからはより実用的な事例をお話しします。
10パーセントといえばやはり「消費税」ではないでしょうか。
ここでは元の価格から消費税がいくらになるかを計算する方法について解説します。
セルB1に「=INT(A1*$F$1%)」と入力します。
数式について解説します。
INT関数は
= INT(数値)
と入力します。
数値として入力されてきた値の整数部分を返します。
消費税の場合、端数は切り捨てとなるので、このような計算がぴったりです。
また、税率がずっと同じとは限りませんので、別のセルに書き出してあります。こうすることで、税率が変わった際の変更箇所が少なくて済みます。
なお、税率は常に同じセルの値を使用するので、絶対参照にしておきましょう。
ENTERキーを押すと、消費税分の金額が計算されます。
後は全てのセルに数式をコピーするだけです。
まとめ エクセルでの10%増し(上乗せ)や10%引き(オフ)の計算方法
この記事では「エクセルでの10%増し(上乗せ)や10%引き(オフ)の計算方法」について解説しました。
「消費税」が好きな人はおそらくいないと思われますし、それを計算するとなるとさらに気が重いことは想像がつきます。
しかし、割と簡単な数式で税込み価格を計算できることを知っていれば、少なからず心身にかかる負担は軽くなるのではないでしょうか。