この記事では、エクセルで作成した棒グラフ同士を重ねる方法を解説します。
異なる系列の棒グラフ同士を重ねるには
「系列の重なり」を調整する
必要があります。
実際のサンプルを用いて、見ていきましょう。
エクセルにて棒グラフを重ねる方法
上図はとある製品A、Bそれぞれの販売個数を表およびグラフにしたものです。
今回はこの2つの製品のグラフを重ねていきます。
グラフエリアを選択した状態で、右クリック→「データ系列の書式設定」を開きます。
「系列のオプション」の中に「系列の重なり」という項目があります。
この項目の数値がマイナスだとグラフ同士が離れている状態、プラスだと重なっている状態になります。
スライダーを一番右(100%)まで動かすか、右のボックスに直接「100%」と入力してください。
製品Aと製品Bのグラフがぴったりと重なりました。
エクセルにて棒グラフを重ねた際に前後を入れ替える方法【順番】
先ほど重ねたグラフは、オレンジ色のグラフ(製品B)が手前に表示されています。
ここから、青色のグラフ(製品A)が手前に表示されるように変更してみましょう。
グラフエリアを選択した状態で右クリック→「データの選択」を開きます。
左側の「凡例項目」の中に、グラフ化している各系列が表示されています。
グラフを重ねると、ここで一番上に表示されている項目の順番で奥→手前(製品A→製品B)に重なっていきます。
製品Bを選択した状態で「凡例項目」の右上にある青い矢印をクリックすると、製品Bの項目が上へ移動します。
製品Bが製品Aの上に来ている状態でOKを押すと、青色のグラフ(製品A)が手前に表示されるようになりました。
エクセルにて棒グラフを一部だけ重ねる方法
前述した「系列の重なり」設定は、選択しているグラフに一括で適用されてしまいます。
そのため、グラフの一部だけを重ねたい場合には、その部分のグラフを別に作成する必要があります。
今回は、6月のデータだけ棒グラフを重ねるように設定してみます。
まず、製品Bの横に「ダミーA」「ダミーB」の表を作成します。
「ダミーA」には製品Aの6月のデータ、「ダミーB」には製品Bの6月のデータのみを入力し、他の月は0にしておきます。
また、製品AおよびBのデータも、6月の部分は0にします。
製品AおよびBの6月分のデータが消えたため、グラフも消えています。
次にダミーのデータをグラフに反映します。
グラフエリアを選択すると、表にグラフに適用している範囲を示す枠が表示されます。
枠の右下にある■をクリックしたまま、「ダミーB」の右下(E8のセル)まで引っ張ります。
グラフに適用される範囲が拡大され、「ダミーA」「ダミーB」のグラフも表示されました。
4種類のデータが並んでいるためグラフ間の空白部分が歪になっていますが、6月分のデータが別の場所に移動している状態になりました。
6月の「ダミーA」のグラフを選択した状態で右クリック→「データ系列の書式設定」を開きます。
「使用する軸」の「第2軸」を選択します。
同様に6月の「ダミーA」のグラフも選択し、軸を「第2軸」に設定してください。
主軸には製品AおよびBの2種類、第2軸にはダミーAおよびBの2種類のデータがそれぞれ存在することになります。
こうすることで、主軸と第2軸それぞれで「系列の重なり」を個別に設定することができるようになります。
「ダミーA」または「ダミーB」のグラフを選択した状態で「系列の重なり」を100%に変更します。
あとは「データ系列の書式設定」の中のバケツのアイコン(塗りつぶしと線)を開き、グラフの色を製品AおよびBと揃えます。
右側に表示されている第2軸用の目盛り、「ダミーA」「ダミーB」の凡例を選択→Back spaceキーで削除すれば完成です。
手順は少し複雑ですが、6月のデータのみグラフを重ねて表示することができました。
まとめ エクセルにて棒グラフを重ねる方法
この記事では、エクセルで作成した棒グラフ同士を重ねる方法を解説しました。
「系列の重なり」を調整することで、異なる系列のグラフ同士を重ねることができます。
エクセルの仕組みを理解し、業務に役立てていきましょう。