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「ご連絡させていただきます・ご連絡いたします・ご連絡差し上げます」は、正しい敬語か?言い換えは?

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ビジネスの場ではマナーを重視する人が多いです。

マナーの中でも特に使い方が難しいものに「敬語」が挙げられます。

ここでは連絡の約束の言葉である「ご連絡させていただきます・ご連絡いたします・ご連絡差し上げます」は、正しい敬語なのか?言い換えは?について確認していきますので、ビジネスメールなどで参考にしてみてくださいね。

 

「ご連絡させていただきます」は正しい敬語か?言い換えは?

それでは以下で「ご連絡させていただきます」が正しい敬語かどうか?確認していきます。

「ご連絡させていただきます」は、正しい敬語です。

ただし、「させていただきます」の用法には、少し注意が必要です。

文化庁によると「させていただきます」は、

①相手側や第三者の許可を得て行うこと

②そのことで恩恵を受けること

の、2点が満たされている場合に使います。

例えば、飲食店の張り紙でよく見かける「休業させていただきます」は、「休業いたします」としたほうが良いでしょう。

また、「させていただきます」は、謙譲語として使いやすいため、乱用されています。謙虚な気持ちで伝えた言葉が「まわりくどい」とか「上から目線だ」と、受け取る人もいますから、使いすぎないようにしましょう。

さらに、「させていただきます」を、頻繁に使ったり、当たり前の事実である「卒業する」「納税する」に使用すると自分を卑下しているように聞こえてしまいます。

卒業させていただきます → 卒業します

納税させていただきます → 納税します

一般的には、シンプルに言ったほうがそのまま伝わります。

 

例文

顧客「私の希望の資材が見つかったら、ご連絡いただけますか?」

営業「かしこまりました。調べて、ご連絡させていただきます。」

この場合、相手からの依頼ですでに許可を得ています。また、顧客と営業の関係性から利益を得るという条件も満たしています。

 

言い換え

・ご連絡申し上げます。

・ご案内申し上げます。

 

「ご連絡いたします」は正しい敬語か?言い換えは?

続いて「ご連絡いたします」が正しい敬語か?を見ていきます。

結論からいいますと「ご連絡いたします」は、正しい敬語です。

用事があって「○○の件については、後日ご連絡いたします」と伝えたり、ただ単に「また、ご連絡いたします」と、挨拶の代わりに使われることもよくあります。

「いたします」は、「する」の謙譲表現です。

自分の行為である「連絡」に「ご」をつけるのは、過剰敬語にあたるのではないかという意見もありますが「ご連絡」は、正しいです。相手に対する自らの行為に接頭語の「ご」をつけて謙譲表現にしています。

もちろん「連絡いたします」も正しい敬語です。

 

例文

・本日の会議の結果は、追ってご連絡いたします。

・紛失されたファイルが見つかり次第、ご連絡いたします。

・次の日程が決まったら、ご連絡いたします。

・担当者に確認して、すぐにご連絡いたします。

 

言い換え

・ご報告いたします

・ご連絡します

 

「ご連絡差し上げます」は正しい敬語か?言い換えは?

最後に「ご連絡差し上げます」が正しい敬語か?についてチェックみましょう。

結論として「ご連絡差し上げます」も、正しい敬語です。

「差し上げる」は、「やる」「与える」の謙譲表現です。単に「あげる」とするよりも「差し上げる」のほうが敬意が高い表現です。

ただし、元々の意味が「与える」ですので、相手との関係性によっては、受け取り側から、押し付けがましいと、取られかねません。

目上の人やお客様には、自分から積極的に行動する形の表現である「ご連絡いたします」のほうが好印象です。

 

例文

取引先「仙台に転勤が決まったのですね。おめでとうございます。」

返 答「ありがとうございます。私の後任が決まったら、ご連絡差し上げます。」

 

言い換え

・ご案内いたします

・よろしければご連絡差し上げます

 

まとめ

今回は、「ご連絡」から始まる例文を3つ確認しました。「させていただく」や「差し上げる」は、謙虚な気持ちや相手に対する尊敬の気持ちは伝わりますが、受け取り側を選ぶ表現です。

日本で育った皆さんは、小さい頃から家族に「感謝の気持を忘れてはいけません」「若い頃の苦労は買ってでもしろ」と言われてきたことでしょう。「させていただく」は、このような教えがベースとなっているのかもしれません。