ビジネスの場ではマナーを重視する人が多いです。
マナーの中でも特に使い方が難しいものに「敬語」が挙げられます。
ここでは連絡がほしい時に相手に伝える言葉である「ご連絡ください・ご連絡お願いします・ご連絡の程よろしくお願い致します」は、正しい敬語なのか?言い換えは?について確認していきますので、ビジネスメールなどで参考にしてみてくださいね。
「ご連絡ください」は正しい敬語か?言い換えは?
それでは以下で「ご連絡ください」が正しい敬語か?確認していきます。
結論として「ご連絡ください」は、正しい敬語ですが、使用場面に注意した方がいいです。
シンプルかつストレートで伝わりやすいのですが、単刀直入すぎて少々強引に聞こえるおそれがあります。
すでに気心のしれた相手なら、関係性に支障が出ることもないですが、ビジネスシーンではもう少し丁寧に伝えたいものです。「よろしくお願いします」と文末に付け加えるだけでも、受け手の印象は変わりますので、おすすめです。
例文
営業「田中さんはおられますか?」
経理「只今席を外しております。5分ほどで戻ると思います。」
営業「戻られましたら、ご連絡ください。よろしくお願いします。」
言い換え
・かしこまった言い方で伝えたいとき
「ご連絡いただきたく存じます」
・柔らかい表現にしたいとき
「ご連絡いただけますか?」
「ご連絡お願いします」は正しい敬語か?言い換えは?
今度は「ご連絡お願いします」が正しい敬語か?見ていきます。
結論からいいますと「ご連絡お願いします」も、正しい敬語ですが、使用場面に少々気を使った方がいいものです。
目上の人や上司に対しては、クッション言葉を入れた上で「ご連絡お願いいたします」のほうが良いでしょう。
相手から自分に対して連絡がほしいとき、相手から自分以外の第三者に連絡をしてほしい時に使います。
例文
田中「鈴木君から山田運輸の中野さんに、ご連絡お願いします。私は小杉輸送の島田さんに連絡をしてみます。」
鈴木「わかりました。結果がわかったらすぐに報告致します。」
言い換え
・ご連絡お願いいたします。
・ご連絡くださいますようお願い申し上げます。
「ご連絡の程よろしくお願い致します」は正しい敬語か?言い換えは?
最後に「ご連絡のほどよろしくお願いいたします」が正しい敬語か?見ていきましょう。
結論からいいますと「ご連絡の程よろしくお願いいたします」も、正しい敬語です。
なお、漢字での記載ではなく「ひらがな」の方が、正しい表現とされていますので、こちらを使用しましょう。
簡単に言うと「連絡お願いね」です。「~の程」は、直接的な表現を避けて文章全体を和らげています。
・ご連絡、よろしくお願いいたします。
・ご連絡の程、よろしくお願いいたします。
「の程」を入れたほうが、丁寧な感じがしませんか。
「の程」は、敬語の表現で「こと。しだい。様子。状態」の意味を持ちます。「ご連絡の程」では、わかりにくいですが、下記の例文をみてください。
「ご自愛のほど、お祈り申し上げます」これは、「自らを大事になさっている状態であることをお祈りしております」という意味です。
ビジネスメールでは「〜のほど」は頻繁に使われます。
「ご確認のほど」「ご検討のほど」「ご査収のほど」「ご理解のほど」「お取り計らいのほど」挙げればきりがありませんが、どれも相手の行動を促す依頼(お願い)の言葉です。相手に少なからず負担をかけるわけですから、クッションとなる表現を入れて、婉曲に伝える必要があるのです。
なお、文書で伝える場合には「のほど」と、平仮名で表記するのが一般的なようですが、漢字でも構いません。
例文
・お手数をおかけして申し訳ございませんが、ご連絡のほど、よろしくお願いいたします。
・ご迷惑とは存じますが、ご連絡のほどよろしくお願いいたします。
・ご多忙中恐縮ですが、何卒ご連絡のほどよろしくお願いいたします。
言い換え
・ご連絡くださいますようお願い申し上げます。
・ご連絡いただけますようお願い申し上げます。
・ご連絡いただけましたら幸いです。
まとめ 「ご連絡お願いします・ご連絡の程よろしくお願い致します」は、正しい敬語か?言い換えは?
今回は、相手から連絡がほしい時に伝える言葉を確認しました。
連絡が帰ってきた際には、口頭でも文面でも、必ず御礼の言葉を伝えてください。
・早速のお返事、誠にありがとうございます。
・お忙しいにもかかわらず、勝手なお願いをお聞き届けいただき、ありがとうございます。
円滑な人間関係を築くため、感謝の気持を伝えることは、非常に重要です。
さまざまな敬語を身につけ、日々の生活に活かしていきましょう。