ビジネスの場ではマナーを重視する人が多いです。
マナーの中でも特に使い方が難しいものに「敬語」が挙げられます。
ここでは、「会う」の謙譲語である「お目にかかる」を中心として「お目にかかれることを楽しみにしております・お目にかかれて光栄です・お目にかかれるのを楽しみにしております」は、正しい敬語なのか?言い換えは?について確認していきます。ビジネスメールやお客様に会う時に参考にしてみてくださいね。
お目にかかれることを楽しみにしておりますは正しい敬語か?言い換えは?
それでは以下で「お目にかかれることを楽しみにしております」が正しい敬語かとうかをチェックしていきます。
結論として「お目にかかれることを楽しみにしております」は、正しい敬語です。
簡単に言うと、「会えることを楽しみにしているよ」という意味です。
「お目にかかる」は、「会う」の謙譲表現です。「お目にかかれること」は、「お目にかかる」と「できる」を合わせた表現です。
単に「会うことを楽しみにしている」よりも、「会うことができることを楽しみにしている」のほうが、期待感が伝わり、希少価値があると思っている意思が伝わりますよね。
「お目にかかる」は、謙譲語であり、自分を下げることで相手を高める表現です。
例えば「お客様がお目にかかりました」は、間違いです。お客様を主体で話す場合は「会う」の尊敬語を使うのが正しいですから「お客様が会われました」です。注意しましょう。
例文
顧客「明日からの個展には、是非お伺いします」
返答「ありがとうございます。井上様にお目にかかれることを楽しみにしております」
言い換え
「お目にかかれることを楽しみにしております」は、次のように言い換えることができます。
・お会いできることを楽しみにしております
・お会いできることを心待ちにしております
また、「会う」の謙譲語には、「拝謁(はいえつ)する」や「お目通りがかなう」などの表現もありますが、現代では殆ど使われず、ニュースや時代劇の言葉となってしまいました。
お目にかかれて光栄ですは正しい敬語か?言い換えは?
今度は「お目にかかれて光栄です」が正しい敬語かどうか?確認していきます。
結論として「お目にかかれて光栄です」は、正しい敬語です。
「光栄」には、誇りに思うとか、名誉に思うという意味があります。
ですから、「お目にかかれて光栄です」を簡単に言うなら「あなたに会えて、最高に嬉しい!」と言うところです。
発言した側が誇りに思うくらい嬉しいことですから、相手に対しては、高い敬意が込められているのです。
例文
取引先「お電話では、色々アドバイスを頂きまして、ありがとうございます」
返 答「こちらこそ、ありがとうございます。お目にかかれて光栄です」
言い換え
・お目にかかれて恐縮に存じます
・お会いできて幸いです
「恐れ入ります」や「恐縮に存じます」には、相手に対する感謝の気持も込められています。
お目にかかれるのを楽しみにしておりますは正しい敬語か?言い換えは?
最後に「お目にかかれるのを楽しみにしております」は正しい敬語か?について見ていきましょう。
結論からいいますと「お目にかかれるのを楽しみにしております」は、正しい敬語です。
しかし、「お目にかかれるのを」よりも「お目にかかれることを」のほうが、省略されていない分より丁寧な言い方と言えるでしょう。
例文
組合長「明日の組合には、うちの課長も連れて行くよ」
返 答「お目にかかれるのを楽しみにしております」
言い換え
・お会いするのを楽しみにしています
・お目にかかれるのを楽しみにしています
「お会いする」は、使い勝手の良い謙譲語ですが、「お目にかかる」のほうがより敬意の高い敬語です。必要に応じて使い分けましょう。
まとめ お目にかかれて光栄です・お目にかかれるのを楽しみにしております」は、正しい敬語か?言い換えは?
今回は、「会う」の謙譲語である「お目にかかる」を中心に確認しました。
「お目」を用いた表現はたくさんあります。「お目にかける」は「見せる」の敬意の高い謙譲語ですし、「お目に留まる」は「注意を引く」といった意味があります。
「お目」というのは、相手の目です。ですから、丁寧に「お目」というわけですね。