ビジネスの場ではマナーを重視する人が多いです。
マナーの中でも特に使い方が難しいものに「敬語」が挙げられます。
中でもここでは「いつもお世話になっております・いつもお世話になります・いつもお世話になりありがとうございます」は正しい敬語なのか?言い換えは?について確認していきますので、ビジネスメールなどでの参考にしてみてください。
「いつもお世話になっております」は正しい敬語?言い換えは?
それでは以下で「いつもお世話になっております」が正しい敬語かどうかについて確認していきます。
「いつもお世話になっております」は、口頭やメールの最初に挨拶として使われる、正しい敬語です。
「お世話になって」は尊敬語、「おり(おる)」は「いる」の丁重語(謙譲語)、「ます」は丁寧語です。
「世話」は「面倒を見る。力を貸してもらう」という意味ですので、言い換えると「いつも面倒を見て(力を貸して)もらって、ありがとうございます」という意味なります。
丁寧な言い方で社外の取引先に使いますが、社内の相手にはかしこまりすぎるため「お疲れ様です」を使うことが一般的です。
会社同士で使われることが多いので、特に個人のお客さんには「いつも(ご利用・ご来店)ありがとうございます」などを使ったほうが良いでしょう。
また初めてやり取りする相手には「いつもお世話になっております」は不適切です。
個人では初めてだけど会社間で過去にやり取りがある場合は「お世話になります」、会社間でも初めての場合は「初めまして」を使い分けましょう。
「いつもお世話になっております」は一日に何回も使うと心がこもってないように聞こえますので、一日に何回もやり取りする場合は「ご返信いただきありがとうございます」や「ご連絡いただきありがとうございます」などを状況に合わせて使い分けて、機械的な挨拶にならないようにしましょう。
似た言葉の「お世話様です」ですが、自分より目下の人に使う言葉のため、目上や社外の人には使うことはNGです。
例文
「いつも大変お世話になっております」
過去に何度もやり取りがある方には「大変」をつけると感謝の気持ちが増します。ただ何度も使うと軽くなってしまいます。
言い換え
「ご無沙汰しております」
「平素よりお世話になっております」
長い期間連絡を取っていなかった相手(明確な基準はありませんが、三ヶ月以上など)には、「ご無沙汰しております」が自然な言い方です。
「平素(へいそ)」は「日頃から。いつも」という意味です。とても丁寧な言い方ですので、相手や場面によって使いましょう。
「いつもお世話になります」は正しい敬語?言い換えは?
続いて「いつもお世話になります」が正しい敬語なのか?について確認していきます。
結論としては「いつもお世話になります」は敬語として誤りです。
※
「お世話になります」は初めてやり取りする相手に使う言い方のため、「いつも」をつけると意味がおかしくなってしまいます。
今までにやり取りがある方には「いつもお世話になっております」を使いましょう。
初めての方で過去に会社間でやり取りがある相手には「お世話になります」、会社間でも初めての相手には「初めまして」を使うと良いでしょう。
「いつもお世話になりありがとうございます」は正しい敬語?言い換えは?
さらには「いつもお世話になりありがとうございます」にも着目していきます。
こちらも、正しい敬語として使うことが可能です。
※
社外の方に対して、口頭の初めの挨拶やメール・手紙の書きだしに使われます。
「いつもお世話になっております」にも感謝の意は含まれますが「ありがとうございます」をつけることで、より丁寧に感謝を伝える言い方です。
「いつもお世話になりましてありがとうございます」とすると、より柔らかく丁寧な言い方になります。
どちらの言い方も丁寧なだけに、何度も使うと軽くまたしつこく聞こえがちですので、適度に使いましょう。
例文
「田中様、いつもお世話になりありがとうございます」
口頭やメールなどで、相手の名前(宛名)の後につけることが多いです。
言い換え
「いつもご愛顧(あいこ)を賜(たまわ)り、ありがとうございます」
「いつもお引き立てを賜りありがとうございます」
「愛顧」は「目をかける」という意味、「賜る」は「もらう」の謙譲語で、特に面倒を見てもらっている相手に使える言い方です。
経済的な面倒の意味を含むため、自社にお支払いがある相手にのみ使います。
「お引き立て~」も同様のケースで使うことができます。
まとめ いつもお世話になります・いつもお世話になりありがとうございますは正しい敬語?言い換えは?【ビジネスメールなど】
ここでは、ビジネスメール等で使用される「いつもお世話になります・いつもお世話になりありがとうございます」は正しい敬語なのか?言い換えは?について解説しました。
敬語は扱いが難しいため、この機会に覚えておくといいです。
様々な敬語を身に着け、ビジネスメール等で活用していきましょう。